サピエンス全史
という本を読んでから脳みそが目眩く世界になっています。

人は本当に豊かになったのか?
人は以前よりも幸せになったのか?

という題材を問いかけてくれる本です。

人の歴史はほとんどが、その時代時代の支配者(権力者)の視点に立った考え方がなされています。
例えば、農耕をするようになって人口が爆発的に増加した。
産業革命以降、一人あたりの生産能力が300倍にもなった。
などです。

農業革命で恩恵を受けたのは、支配者階級の人々です。
つい最近を例に取ると、農地改革が行われる前の明治~昭和初期のことです。

小作と呼ばれる最末端の農民たちは借田にて懸命に米を育てます。
実って収穫できた米の半分は地主のものになり、地主はその米を売りに出すことで財を蓄えます。

つまり、末端の生産者は苦労ばかり背負い込み、
それらを仕切る者たちは楽に財をつくっているのです。

この現象は、人が農耕をするようになってから見られるようになった現象です。
つまり、農耕を原因とする現象が、貧富の差というわけです。

ミクロな視点で見ると、苦労ばかりの小作農家
マクロな視点で見ると、人口増加と支配者階級の成功

というわけです。

農耕をするようになって、子供は乳を飲ませることなく粥で育てられるようになり、
定住することで子供を背負わなくても良くなった。
子供を生む感覚は狩猟採集民は4年ほどだが、農耕民は1~2年で子供を埋めるようになった。

その結果、人口は爆発的に増えた。
数を増やすことが現代では「成功」の一つの指標とされている。

だから、農業革命は大成功だった、と大きく言われている。

しかし、農民ほど辛く大変な暮らしをしている者たちはいない。

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